2025年5月は、Microsoft Copilot Studioにとって重要な月でした。本記事では、Microsoft Build 2025からの主なニュースと、Copilot Studioの導入やトレーニングに関する新リソースをまとめます。
Microsoft Build 2025の主な発表
Build 2025では、Copilot StudioおよびMicrosoft Dataverseに関連する多くのアップデートが発表されました。主要な機能としては、以下のようなものがあります。
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マルチエージェントオーケストレーション:Copilot StudioはMicrosoft 365、Azure AI、Microsoft Fabricを基にしたエージェント間での協力を可能にし、タスクの委任や結果の共有を通じて複雑なワークフローを完了します。また、オープンなAgent2Agent(A2A)プロトコルもサポートします。
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エージェントによるコンピュータ利用:米国の対象顧客向けに、Copilot StudioエージェントがデスクトップやWebアプリケーションでのタスク自動化を実現します。これにより、データ入力や文書処理などの繰り返し作業がAIによって効率化されます。
- モデルの持ち込みとチューニング:ユーザーは、Azure AI Foundryにある11,000以上のモデルを利用し、企業データで微調整することで、より価値のあるエージェントの応答を得ることができます。
他にもさまざまな更新があります。
エージェントストアの導入
新たに導入されたエージェントストアは、Microsoft、信頼されるパートナーや顧客が構築したエージェントを集中的に管理するマーケットプレイスです。Microsoft 365 Copilot Chatを通じてアクセスでき、ビジネスプロセスに合わせたエージェントを簡単に探索・試用・共有できます。現在70以上のエージェントが利用可能です。
エージェントストアは、開発者にとっても新しいエージェントを広める場を提供し、開発時間とコストを削減できるよう設計されています。
カスタムエンジンエージェントの公開
Copilot Studioで作成したカスタムエンジンエージェントをCopilot Chatに直接公開できる機能が一般提供されました。これにより、ユーザーは日常的に使用するツール内でのCopilot体験をカスタマイズし、ドメイン特有の知識を活用できます。
Copilotコネクタの改名
Microsoft GraphコネクタはCopilotコネクタに改名され、Microsoft 365でのデータ利用をより充実させます。これにより、AIソリューションと既存システムの間の橋渡しが可能になります。
新たな導入リソース
Copilot Studioの利用を迅速かつ効果的に開始するため、新たに2つのリソースが提供されています。
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Copilot Studio導入ページ:統合のガイドラインや役割別トレーニングを含む情報が集約されています。
- Microsoftシナリオライブラリ:実実績に基づいたカスタムエージェントのシナリオを35個提供し、導入を促進します。
無料トレーニングプログラム
Microsoft Power Platformに慣れたユーザー向けに、Copilot Studioの操作に関する4時間以上の無料ハンズオン動画トレーニングがYouTubeで提供されています。これにより、スムーズにエージェントを構築するためのスキルを身につけることができます。
最新情報はCopilot Studioの公式ウェブサイトや、Microsoft 365 Developer Blogを通じて確認できるので、ぜひご覧ください。
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